ゴルフボール比較.jp

ゴルフボール比較.jpはゴルフボール専門メディアです。デザインや性能、メーカーなどさまざまな選び方から、あなたにピッタリのゴルフボールが見つかるようサポートいたします。

ボールの種類

ゴルフボールはその目的から大きく2つに分類することができます。それは「ディスタンス系」「スピン系」です。

ディスタンス系とは直進性と飛距離を目的とするタイプです。回転がかかりづらい分、真っすぐ飛びます。

スピン系とは大きな回転量を目的とするタイプです。回転がかかりやすいため大きくスライスしがちですが、バックスピンをかけたい場合などのコントロール性は高いです。

ボールの選び方

ボール選びに大切なポイントは大きく分けて2つあります。

ポイント1. ヘッドスピード

まず1つ目が「ヘッドスピード」です。ヘッドスピードとはスイングの速さのことで、それぞれのゴルフボールには推奨ヘッドスピードというものがあります。最適なヘッドスピードで打てばインパクトの瞬間にボールが適度に潰れます。この潰れ具合によって飛距離が変わるのです。

硬いボールを例に考えてみましょう。ヘッドスピードの速い人が硬いボールを使えばしっかりとボールを潰すことができ、大きく反発します。しかしヘッドスピードの遅い人の場合、潰し切ることができずあまり反発しません。

逆に軟らかいボールの場合、ヘッドスピードが速すぎてもそれを活かすことができません。なぜならボールを過剰に潰してしまいエネルギーロスとなるからです。一方でヘッドスピードの遅い人が使った場合、軟らかい分しっかりと潰すことができるので、硬いボールよりも反発させることができます。

ポイント2. 球筋

続いて2つ目のポイントが「球筋」です。球筋を大きく分類するとスライス系とフック系となります。スライス系は大きな回転がかかって右に曲がっていくタイプで、フック系は小さな回転がかかって左に曲がっていくタイプです。スライス系の人は回転を抑える必要があるため、回転のかかりにくいボール(ディスタンス系ボール)を使う必要があります。一方フック系の人は回転がかかりづらくボールが伸びにくいため、回転のかかりやすいボール(スピン系ボール)を使う必要があります。

レベルに合わせた例

プロゴルファーの場合、「ヘッドスピードが速い」「スライスしてしまうことはない」「アイアンやウェッジで意図的にバックスピンをかけたい」のような条件から、硬めかつスピン系のボールを使います。

一方初心者に多いのは「ヘッドスピードが遅い」「スライスしがち」のような条件なので、軟らかいディスタンス系のボールがおすすめです。詳しく紹介している記事はこちら↓

ディンプルとは

ディンプルとは、ゴルフボールの表面に多数ある小さなくぼみのことです。このくぼみによるメリットは2つあります。

メリット1. マグヌス効果(揚力)

マグヌス効果とは、回転しながら進行する物体が進行方向とは垂直な方向に力を受ける現象です。野球の変化球が曲がる原理もこのマグヌス効果で説明されます。バスケットボールを回転有りと無しで落下させるこちらの動画が非常にわかりやすいです。

ゴルフの場合、アイアンやウェッジで下回転をかける際に特に影響します。マグヌス効果が働くことにより、しっかりとボールを上向きに打つことが出来るのです。

元図出所:宇治橋貞幸「スポーツ工学講義資料」(東京工業大学)

メリット2. 空気抵抗の軽減

一見、凹凸がないほうが空気との摩擦が少なくよく飛ぶように思えますし、実際のところ空気との摩擦は少ないです。しかし、空気との摩擦とは別の抗力の影響もあるのです。

表面に凹凸があると空気の流れに乱れが生じます。つまり、ボールの後方に発生するうずがわずかに遠く、小さくなります。これにより、ボールを後ろ向きに引っ張る抗力も小さくなります。凹凸のない場合、この抗力が大きくなってしまうのです。遅くとも秒速35m以上というゴルフボールが飛ぶ速度域において、空気との摩擦による抗力よりも、圧力による抗力の方がはるかに影響が大きいので、このような結果になります。

元図出所:宇治橋貞幸「スポーツ工学講義資料」(東京工業大学)

ディンプルについてのまとめ

ゴルフボールのディンプル数は、一般的に300~400個程度です。これはプロの使うツアーボールだから多いであるとか、初心者向けだから多いなどどいうわけではありません。それぞれのボールが持つ反発係数やカバーの軟らかさなどに合わせて作られています。なので結論を言うとディンプル数自体はあまり気にする必要はないといえるでしょう。

ピース数と素材

ピース数とは

ピース数とは、ボールを構成する層の数です。多くのボールは2~4ピースで構成されています。例えば2ピースの場合はコア1層+カバー1層の2層、3ピースの場合はコア1層+中間1層+カバー1層の3層といった構造です。

ピース数による差

基本的にピース数が増えるほど機能性は高くなり、それに比例して価格が上がります。例えばプロの使うツアーボールでは3~5ピースが採用されていて、初心者向けのボールでは2ピースが採用されています。

ピース数が増えるほど機能性が高くなると言いましたが、特に大きな差が出るのはスピン性能です。3ピース以上のボールでは層によって複数の材質が用いられ、それぞれのボールが持つ反発係数や対象プレイヤーに合わせて組み合わせられます。

素材

カバー(表面)に用いられる最上級の素材はウレタンで、プロの使うツアーボールには基本的にこのウレタンが選ばれています。一方でリーズナブルな価格の商品に使われているのはアイオノマーという素材で、1ダース3,000円未満のボールではこのアイオノマーが最も選ばれています。